詩集 神々の視線

予言

 平和のために生まれた武器
 笑うしかない矛盾だ
 無理矢理に正当化できる頭を持つから
 人は賢いと言えるのか

 制裁とか実験とか
 一体何様のつもりなのか
 赤裸でサバンナに出れば
 一日生き延びる事すら危うい
 かよわき存在が

 ボタン一つで街を消滅させた
 あの時から
 人は“神”の力を手に入れたつもりになったのだろう

 ソドムとゴモラを滅ぼした天の火
 真夏のキノコ雲
 似て非なる二つの火球

 いつから人は
 人の立場を忘れて
 “神”の視点で人を裁く事を畏れなくなったのか

 人は決して神にはなりえず
 大きすぎる力は己を滅ぼすだけ
 手に入れた不幸と嘆くには
 あまりに罪を犯しすぎて
 傲り昂ったツケは
 いつの日か
 廻り廻って己へと降りかかる

 ノストラダムスの予言が成就する日